![日本のGoToキャンペーンの影響は? 欧州ではGoTo影響で新型コロナ第2波が拡大 [知っておきたい話題-9月23日]](https://aketalog.com/wp-content/uploads/2020/09/news-20200916.jpg)
欧州版GoToが影響なのか 欧州で新型コロナ第2波が拡大 日本は大丈夫?
この4連休は多くの人出がありました。
新型コロナの感染が拡大していないかというのが心配です。
ヨーロッパでは第1波を超える勢いで感染が再拡大していて、1日の新規感染者数が1万人を超える国も出てきています。
その背景には、ヨーロッパ版のGoToキャンペーンが影響しているようなので、現状がどうなっているのか、日本は大丈夫なのかをお伝えします。
ヨーロッパでは第1波を超える勢いで感染が再拡大
まず、スペインとフランスの1日あたりの新規感染者数の推移を見てみますと、ともに8月から感染者数が一気に増えていて、現在1万人を超える状況となっています。
日本は昨日(9月22日)が331人ですから比較してみますと、2桁多い状況だということです。
3月~4月の第1波の時と比べると、より波が大きくなっています。
そして、イギリスも増えてきています。
イギリスも、8月から新規感染者が増えていて、現在、1日当たり4000人の新規感染者数となっています。
そして、イギリスの感染対策を担当しているパトリック・バランス主席科学顧問によりますと、
「このまま対策をとらなければ、来月中旬には新規感染者数が1日当たり5万人に上る可能性がある」と警鐘を鳴らしています。
そして、公衆衛生が専門の国際医療福祉大学の和田耕治教授にお話を伺いました。
このヨーロッパにおける第2波というのは、いろいろな要因が考えられるとしながらも、「ヨーロッパ版のGoToトラベルがきっかけになっている可能性がある」と和田教授は指摘しています。
ヨーロッパ版GoToトラベルとはどういったものなのか
ではそのヨーロッパ版GoToトラベルとはどういったものなのか、詳しく見ていきます。
フランス
まずフランス。
外出禁止令が解除された直後、ルメール経済相が「最も美しい国土、フランスを再発見しよう」と呼びかけました。
夏の国内旅行を推奨するキャンペーンを行いました。
そして、パリに16年間在住している40代の日本人女性にお話を伺うと、「南部のリゾート地、マルセイユやカンヌ、モンペリエ、ニーズなどに観光客が殺到し、にぎわいは7月上旬から8月下旬まで続いた」ということです。
ただ、先ほどの日本人女性によりますと、「フランス人は会話をする時に、マスクの着用に抵抗感がある人が多く、第1波が収まったことで、気が緩んで外してしまった人も多かった」と指摘しています。
スペイン
続いて、スペインのケースを見ていきます。
6月の下旬、EU諸国からの入国制限が解除されて、"Back To Spain"という空港税の割引や観光地への経済支援を含むキャンペーンを開始しました。
和田教授によりますと、この結果、「移動が活発化し、人々の接触が密になり、感染が拡大した可能性がある」と指摘しています。
イギリス
そしてもう一つ、感染の再拡大として考えられるのが、イギリス版GoToイート「Eat Out Help Out」というキャンペーンです。
どういうキャンペーンかというと、イギリスでは"Eat Out"、" Help Out"、つまり"外食して飲食店を助けよう"というキャンペーンが行われていました。
1人当たりの上限がおよそ1400円と決まっていたのですが、このキャンペーンによってレストランの予約件数が大幅に増え、前年同月比で、53%も増えました。
経済にとってはいいのですが、和田教授によると、このキャンペーンで食事を行った結果、「マスクなしで会話がはずんだことで感染拡大の原因になった可能性がある」と指摘しています。
ヨーロッパ版GoToキャンペーンと新規感染者数の推移
そして、ヨーロッパ版GoToキャンペーンと新規感染者数を照らし合わせてみると、やはりこのキャンペーンが終わった後に第2波が起きているということがよくわかります。
そして、この第2波を食い止めようと、ヨーロッパでもようやく規制がかかり始めました。
イギリスでは、9月14日からロンドンを含む一部地域で、屋内外問わず、7人以上の集まりが禁止されました。
違反者には罰金が科されます。
違反者には、こちらも罰金が科されます。
そして、イギリスのジョンソン首相も「ロックダウンをすると、財政的に破綻する」と、どちらもロックダウンに関しては、現在のところ否定的な立場をとっています。
日本のGoToキャンペーンの影響について
日本のGoToキャンペーンの影響についてですが、和田教授は、「日本は感染予防意識が高いので、ヨーロッパのような感染爆発の可能性は低いが、人の集中は避けるべきだ」と提言されています。
例えば、「平日だけ使える旅行の割引や、ランチタイムを避けた飲食代割引など、とにかく時間や場所を分散化させる、"蜜を作らない"、こういった改善策も検討すべきだ」と和田教授は提言しています。
コメンテーター田中雅美さんのコメント
4連休中の人出を見ると、結構密に見える場所が多かったし、皆さん気をつけてはいると思いますが、これが2週間後の数字にどう影響するかちょっと心配な部分ではあります。(田中雅美さんのコメント)
私は近所の公園だったりとか、あとは都内を車で外に出て、降りてはいないんですけど、通ったときにはすごく人が出てるのにびっくりして、2週間後の数字が200、300上がるかなっていうような気持ちにはなりました。
こればっかりはもう仕方ないと言ったらあれなんですけど、その数字が上がってきたらどう対策するかっていうことを一つずつ一瞬一瞬、対策をしていくしか、このWITHコロナっていうのはそういうことなのかなというふうと感じています。
寒くなってきたら、また感染の仕方がどうなのかということもまだわからないと思うので、出かけるリスクも考えながらそれに対して、感染対策をしっかりしながら出かけるっていうことが大事なのかなと思います。
シドニー五輪銅メダリスト
コメンテーター名村晃一さんのコメント
ヨーロッパの例なんかを見ますと、本当に経済対策と感染対策のバランスがジレンマだったことが明らかに見えますね。(名村晃一さんのコメント)
そうですね。やっぱり今やることは、基本に立ち返るってことじゃないかと思うんですね。
それから、人と人との距離をちゃんとする。
我々の日々の生活も完全に出来てるだろうかというと、出来てない部分もあるんじゃないかと思うんですね。
特に、アメリカの専門家なんかも、「ワクチンよりもマスクの方が予防には効く」というような意見もあります。
まとめ
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