買い物グルメで8割が信用「口コミ」
インターネットを通じて、食事のお店を決めたり、商品購入を決める際に、参考にしている「口コミ」。
今では何をするにしても「口コミ」が不可欠になっています。
口コミとは、下記のような★の数と、感想コメントに代表されるものです。
買ってよかった。
とても使い心地よくお買い得でした。
ネットショッピングの際には、
今では約8割が「口コミ」を自分の友人からの推薦と同じように信用して、多くの人が「口コミ」に信頼を置いているのが現状です。
「口コミ」パワーはどれくらいか
最近のネットショッピングの傾向についての調査結果があります。
ネットショッピング購入傾向①
Amazon利用者は、より多くの「口コミ」がついている商品を購入する傾向がある
ネットショッピング購入傾向②
同じような商品で、★の評価が同じなら、「口コミ」25件よりも「口コミ」150件付いている方を選ぶという研究結果も出ています (スタンフォード大学の研究)
ITジャーナリストの三上洋氏が言うには
「口コミ」が良くないと商品を買わない
買い物や店選びで自分で判断する意識が低くなっている
番組(テレビ朝日 グッド!モーニング)の調査では、次のような結果が出ています。
買い物サイトで商品を購入
「口コミ」を参考にしますか ? 100人中65人
(50代女性) 自分で試すわけにはいかないから、人の意見を参考にする
(30代男性) 1人を参考にするより、何人かの「口コミ」を見るので信用できる
飲食店を選ぶ際に、
「口コミ」を参考にしますか 100人中75人
(60代女性) 消費者目線のシビアな指摘があるので信じられる
(60代女性) 店側のHPだけでは一方通行の情報。消費者の意見は参考になる。
口コミで最も見るところは
(20代女性) ★の数は大事。3.5以上ならみんな見た時にテンションがあがる
(30代女性) ママ友とのお茶会は子連れが多い。子供を連れて行って大丈夫か「口コミ」を見る
「口コミ」を見ない派の声は
(30代女性) 誰が書いたかわからないから特に見ない
(40代男性) 自分で見ないと信じられない
「口コミ」投稿している人は
(60代女性) いいね!と同じ感覚
(30代女性) 「口コミ」を書くとポイントがもらえるから
(30代男性) どこがいいのかみんなに知ってもらいたいから
飲食店や商品だけじゃない こんなものまで「口コミ」
一般的に「口コミ」を参考にしている多くの方は、飲食店を決める時や商品購入時ですが、最近では意外なものにまで「口コミ」を参考にしている人も多いです。
女性に多かったのが 美容院
(20代女性) ショートカットが得意かロングカットが得意かを見る
若者世代では① 学校
(20代女性) 大学の先生ごとの「口コミ」があり、参考にして授業を選んだ
若者世代では② 企業
(20代女性) 就活の時に企業の「口コミ」を見て参考にした
大切な家族のために① 老人ホーム
(20代男性) 職員が優しいとか明るいとか「口コミ」を参考にして決めた
大切な家族のために② 葬儀社
(60代女性) スタッフのサービスや心遣いなど「口コミ」を参考にして決めた
こんなものまで ふるさと納税
(40代女性) 同じようなものが多くて、どれがいいのかわからないから「口コミ」を見て選んだ
私の場合は、歯医者さん選びに、ネットの口コミを参考にして選んだ経験があります。
どの歯医者さんにしようかと迷っている時に、とても参考になりましたよ。
そのように、とても参考になるはずの「口コミ」が、最近何やら怪しいものが出回っていて、注意が必要になってきました。
「口コミ」に潜むワナに要注意
番組では、実際にあったことを紹介していましたが、私が全く同じ体験をしていたので、そちらを書きますね。
2017年12月にAmazonで「マジック散水ホース(伸縮ホース) 一年保証期間」という商品を購入。
すぐ(初めて使用した時)に、ノズルが壊れたので「不良品の旨」を、「口コミ」に評価★1つで書いて、さらに販売元に直接メールを入れるところがあったので、そこから連絡を入れたら、日本語がおかしい返事が返ってきました。
ただ返品するとか、保証期間に関しての説明は一切なく、「口コミ」を削除して欲しいというメールでした。
「交換して欲しい」と伝えると、応じる返事をくれたけど、待てど暮らせど交換品は来ず。
結局は、Amazonカスタマーセンターに連絡をして、返金してもらいました。
商品の口コミは今も確認できますが、販売元としての評価の画面に厳しいコメントを添えていれたけど、勝手に削除されていました。(そこの削除は販売元が勝手に出来るみたいです)
それと、ここの評価がおかしいのは、★が1つで販売元を評価している人を多く確認できたのに、たちまち削除されて、販売元評価はかなり高い数字が続いていました。
以来、販売元の評価も全く参考にしなくなりました。
巧妙化する「口コミ」ビジネスの実態
Amazonの評価を何気なく見ていると、たまに日本語のおかしい評価が確認できることがあります。
どんな商品に多いかというと、商品名がやたらと長いものに見られます。
まるでハッシュタグにつけるような言葉を並べているような商品です。
ただ、そんなおかしな日本語の口コミも、最近は巧妙になって、かなり減って来ました。
だからといって、信頼できる「口コミ」が増えてきたのかというと、そうではありません。
偽の「口コミ」がたくさん出回っている仕組みがあるからです。
中国と思わせる業者が、日本人の一般消費者を使い、偽の「口コミ」を書かせています。
SNSで「口コミ」を書いてくれる人を募集して、書かせています。
番組で紹介した募集が多い商品は、
5000円以下の商品(高くても1万円以下)で、
イヤホン、折り畳み傘、ヘアアイロン、ダンベルなどに見られるようです
実際にAmazonで購入して、
「口コミ」書かせる業者から、「星5つ デザインも良く最高です!」というような絶賛コメントを書くように指示があります。
また条件も出されることがあって「丁寧なレビューを書いて、最低100文字以上及びビデオをお願いします」というように入ってくるようです。
業者は、その「口コミ」を確認後、購入代金を電子マネーで返金。
商品も返品しなくてよくて、結局はただでもらえることになります。
そして、手元に残った商品をフリマアプリで転売するなどして、稼いでいるそうです。
「口コミ」募集グループに参加している(30代女性)の話では
中には月200万円くらい稼ぐ人もいる
だまされない、偽の「口コミ」を見破る方法
先にご説明したような、変な日本語の表現を見つけたら、それは偽の「口コミ」の可能性は高いです。
その他に、以下のことを確認すれば、偽「口コミ」の可能性が高く、見破れます。
注意ポイント1
星5つに評価が集中しているのは注意
注意ポイント2
特定の時間に「口コミ」投稿が集中しているのは注意
注意ポイント3
投稿者名が日本人の名前でフルネームの時は注意
一般的にはハンドルネームを使うはずで、フルネームは要注意「口コミ」です
Amazonの偽「口コミ」対策は
Amazonは、こうした口コミに対して、厳しく対応しています。
対価が目的の「口コミ」禁止
やらせ「口コミ」削除
違反者はアカウント停止
不正の「口コミ」に対してガイドラインを設けています。
Amazonジャパン広報の話では
1300万件以上の不正口コミを防止し、500万以上のアカウントに対して措置を取った
途中お話しした、私が体験した中国の業者と思われるのを、改めてチェックすると、まだいくつかの商品を販売しているようです。
まだまだ対策に追われているようですね。
そうなると、消費者である私たちが、偽「口コミ」を見破るように努めないといけないようです。
情報元 テレビ朝日「グッド!モーニング」
ITジャーナリスト 三上洋氏
(インターネットセキュリティーのスペシャリスト、ネット通販の最新情報に精通)