【快挙 黒沢清監督】「スパイの妻」ベネチア国際映画祭 銀獅子賞受賞 原点は「セーラー服と機関銃」 -知っておきたい話題-[9月14日]
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ベネチア国際映画祭 黒沢清監督に銀獅子賞

北野武監督以来、17年ぶり快挙です。

日本の監督としては17年ぶりの快挙

世界三大映画祭の一つ、イタリアの「ベネチア国際映画祭」で"監督賞"にあたる銀獅子賞」に黒沢清監督が選ばれました。

日本人の「銀獅子賞」受賞
2003年の北野武監督「座頭市」以来、17年ぶりの快挙

日本の監督としては、2003年に「座頭市」で北野武監督が受賞して以来、実に17年ぶりの快挙となりました。

受賞作品「スパイの妻」

「スパイの妻」
太平洋戦争直前の神戸を舞台に、国家機密を知り、スパイと疑われる男とその妻の物語

「スパイの妻」は、太平洋戦争の直前に、偶然国家機密を知ってしまったことから、スパイと疑われる男とその妻の姿を描いた作品です。
夫婦を、蒼井優さんと高橋一生さんが演じています。

黒沢清監督は、カンヌ国際映画祭でも複数の受賞歴があり、海外ではあの黒澤明監督にちなんで、"もう一人のクロサワ"と呼ばれています。

 

「スパイの妻」はどういったところが評価されたのか

では今回受賞した「スパイの妻」はどういったところが評価されたのか

評価ポイントになったのは、
1つに審査員の一人が「独特のリズムと美しい映像がオペラのようだ」(スポーツニッポン9月14日付)と高く評価するアート性

あと1つは、映画ライターの清藤秀人氏によると、この作品は「緊張感のある展開が見どころ」で、どちらかというと娯楽性が際立った作品と言えるからだそうです。
また「国家VS個人」という海外でも共感されやすい構図だったことも受賞の要因ではなかったかといわれています。

黒沢監督の喜びのコメント

新型コロナウイルスの影響でイタリアに入れなかった黒沢監督は、吉報を受けた時の気持ちを語ってくれました。

またみんなで集まって、「この喜びをわかちあえるんだなあ」というのが、一番強く喜びとともに感じたことです。

今までで一番この映画はうまくいったかもしれませんが、完ぺきな映画はまだまだ先にあると思っていますので、今回賞をいただいたことをうまく自分の中で消化して、それを踏み台にして、また一歩高いところに飛び越えて、先に行きたいなと。

 

黒沢監督作品に出演した俳優のコメント

今回の「スパイの妻」に出演した蒼井優さんと高橋一生さんの二人からは書面でお祝いのコメントが寄せられました。

蒼井優さんのコメント

黒沢監督 銀獅子賞受賞おめでとうございます
たくさんの映画仲間から連絡が入り、みんなとても興奮し感動し喜んでいます
黒沢監督 本当におめでとうございます
これからも監督の映画を楽しみにしています。

高橋一生さんのコメント

この作品が世界で評価されることをうれしく思います。
黒沢監督のもと、あの空間、あのスタッフ、キャストともに作品を作り上げていく時間は最高の体験でした。

過去に黒沢清監督作品に出演した俳優たちからもお祝いのコメントが寄せられました。

役所広司さんのコメント

黒澤監督おめでとうございます。
これからまだまだこの作品は、世界の観客を魅了することになると思います。

長澤まさみさんのコメント
これからも監督の作品を楽しみにしております。
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黒沢清監督の原点は「セーラー服と機関銃」

相米慎二監督から受けた影響


ファンはもちろん、このように俳優たちの心もつかむ黒沢監督ですが。
その原点には、あの名監督の影響がありました。
それは薬師丸ひろ子さん主演の「セーラーと機関銃」を手がけた相米慎二監督です。

黒沢監督は、作品に助監督として参加していました。

黒沢清監督のインタビューから

相米さんは、ほとんど俳優の動きしか言わない

「こう動け」「こうしろ」、「このときこういう気持ちなんですよ」とか、「この人物はこういう背景があるんですよ」というような説明とか一切しなんです。
全て動きによって演出していくんだなというのは、相米さんから教わりました。

俳優に動きや位置を明確に指示することで、そのときの表情や心情が自然と引き出されるということを、黒沢監督は今でも実践しているといいます。

黒沢清監督のインタビューから

相米さんの助監督をやっていなければ、撮影現場での俳優との接し方みたいなものは、全然わからないままだったでしょうし、そのときどんな顔で振り向くのか、どんな心で歩いていくかは俳優に任せています。
相米監督の演出方法を引き継いだことが、今回の快挙に繋がったんですね。

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ベネチア国際映画祭とは

今回受賞して「ベネチア国際映画祭」というのは、もともとイタリアの美術展覧会の一部門として始まったため、アート性の高い娯楽作品が評価される傾向にあります。

ベネチア国際映画祭のこれまでの日本の受賞歴

金獅子賞(作品賞)
「羅生門」(1951年)  黒澤明
「無法松の一生」(1958年) 稲垣浩
「HANA-BI」(1997年) 北野武
銀獅子賞(監督賞)
「雨月物語」(1953年)  溝口健二
「七人の侍」(1954年)  黒澤明
「山椒大夫」(1954年)  溝口健二
「千利休 本覺坊遺文」(1989年)  熊井啓
「座頭市」(2003年)   北野武
男優賞
三船敏郎 2回受賞
「用心棒」(1961年)  黒澤明
「赤ひげ」(1965年)  黒澤明

これらはヨーロッパの人たちが、見たこともないような日本の風景をとらえたアート性と、時代劇のアクションなどの娯楽性の2つを兼ね揃えています。

これまで黒澤明監督が複数回受賞して、今回受賞した黒沢清監督も「クロサワ」のため「もう一人のクロサワ」と言われていますが、黒澤明監督と血縁関係はないそうです。

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情報元

テレビ朝日「グッド!モーニング」-2020年9月14日放送-
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